今回は、人事制度の5回目「中期評価」について、一緒に学んでいきましょう。
中期評価とは、具体的には「等級評価」や「役割評価」のことを指しています。
前回の記事でご紹介した、頻繁に行う目標管理(短期評価)とは少し異なり、もう少し長いスパンで行う評価のことです。
給与に不満を感じたことありますか?
まずは、少し考えてみてください。
今までに「この給与、納得いかないな~」と思ったことはありませんか?
そのとき、何が原因だったか覚えていますか?
不満の根底には、「給与そのものの金額に対する不満」と「自分の評価に対する不満」の2つがあります。
この2つが、実は結構大事なポイントなのです。
給与の不満と評価の不満には違いがあります。
例えば、「この金額じゃ生活できない!」というのは給与そのものの不満です。
でも、「こんなに頑張ってるのに評価されてない!」というのは評価に対する不満になります。
ここをしっかり区別することで、解決策も変わってきます。
中期評価って何をするの?
中期評価の目的
さて、中期評価の目的ですが、大きく3つあります。
- 納得感のある給与決定:給与に対して納得できるようにすること
- 他者からの承認と達成感:頑張ったことがちゃんと評価されていると感じられること
- 育成と学習:評価を通じて成長し続けること
いつ、誰が、どんな手法で評価するの?
評価のタイミングや方法も重要です。
例えば、半期ごとに役割評価を行うことが多いですが、状況に応じて臨時で行うこともあります。
等級評価も半期や年次で行うことが一般的です。
評価の手法にはいろいろありますが、具体的には以下のようなものがあります。
- KPI評価:成果に基づいて評価する方法。
- MBO評価:目標管理による評価。
- 面接評価:上司や上位者との面談による評価。
- 日々の観察:日常業務の中での観察による評価。
実際にどう評価するの?
具体的な評価の手順ですが、まずはKPIやMBOの結果を見ます。
そして、上司や同僚からの推薦状やコメントを集め、面接や面談で最終評価を行います。
このとき、評価者の負担を考慮することも大切です。
上位者による面談は主な評価方法ではありますが、評価は「ただでさえ忙しい時期に、上乗せされる仕事」であることを忘れず、人事部としてはできる限り、負荷を減らす意識を持ちましょう。
具体的な組み合わせ例
評価の運用ポイント
最後に、評価の運用についても触れておきましょう。評価者の育成は非常に重要です。
評価者が信頼できるかどうか、評価が公平かどうかが評価制度の成功の鍵となります。
また、評価者同士で評価の基準をすり合わせる評価会議も大事です。
この記事を通じて、中期評価の仕組みやその重要性について少しでも理解が深まれば嬉しいです。
給与や評価に対する不満を解消し、納得感のある職場環境を作るために、一緒に頑張りましょう!
時価の記事は人事制度6番目の「給与制度の設計」です。ぜひおたのしみに!