人事制度

#6-1 人事制度ってなに?制度作成のポイントと注意点

※この記事の動画はこちら

今回からは、人事制度編になります。
この記事では、人事制度の定義やポイント、基礎知識について紹介していきます。

「そもそも人事制度ってなに?」「最近人事について学び始めて、あまりよくわからない…」という方にもわかりやすく解説していきたいと思います!

人事制度ってなに?

まず、人事制度の3つの重要な機能について押さえておきましょう。

  1. 要件定義:人をどう評価するか
  2. 評価制度:評価のチェック方法
  3. 給与の仕組み:評価がどう給与に反映するか

この3点を定めることが人事制度になります。広義には、人事関係のルール全般を指すこともあります。

なぜ人事制度は重要なのか?

人事制度が重要な理由は次の3つがあります。

  1. ①社員は人事制度にキャリアを投影する
    人事制度は、社員のキャリアの見通しに直結します。
    キャリアが見えないと、モチベーションが下がってしまうことも。
  2. ②期待値の高さの割に、簡単に応えられない
    「努力や貢献は平等に評価される。労働の対価を貰う」ことは当たり前と思われるますが、その実現は簡単ではありません。
    社員の期待に応えるのは難しいことが多いため、評価や給与に対する不満が生まれやすい部分です。
  3. ③人事要件はほぼ全ての人事機能につながる
    人事制度を変えると、評価の仕方や給与の出し方など多くの部分に影響を与えます。

もし、人事制度と人事施策がずれると…
「評価・給与」の影響力は大きい分、もし採用や育成とずれてしまったら致命的なエラーにも繋がり、退職に直結します。

よくある人事制度の構成

人事制度には大きく分けて3つの要素があります。

  1. 等級:社員の能力や影響力に基づいて階層を作る
  2. 役割定義:各役割のミッションや職務を定義する
  3. 目標管理:四半期や半年ごとに目標や評価基準を設定する

これらの3つの要素に合わせて、「求める人物像」「評価の方法」「給与ロジック」「新制度に移行」などを決めていきます。

人事制度を作る前に考えるべきこと

人事制度を作る前には、自社の問題意識をしっかりと考えることが大切です。

評価の納得度が低い、給与の決まり方に不満があるなど、どんな問題があるのかを明確にしましょう。


制度は想定すべき事象が多く、つくる過程でどんどん無難な形になることも多いです。
そうならないよう、ゴールを定め、「何を実現したいのか」を最初に決めておきましょう

「何を実現したいのか」を決めるポイント

  1. ポイント①:ニーズは各階層から聞いておく
    人事制度を作る影響力が大きいため、ニーズは広く、一次情報・数値情報ともに取得しておくことが重要です。
    経営層から現場まで、広くヒアリングを行いましょう。
  2. ポイント②:目下の問題解決に用いない
    単発の問題ではなく、複数・長期繰り返し起こる問題に絞り、長期的な課題を解決するために人事制度を使いましょう。
  3. ポイント③:大きくやりすぎない
    全体でやることで複雑・困難になるくらいなら、小さく実績づくり・検証をしてみることも大切です。

常に意識したい、たった1つの落とし穴

決めすぎ・求めすぎで、運用できない重さにならないように注意する

人事制度は作り込みたくなりますが、作り過ぎてほとんど使われないケースが多いです。「本当にそこまでやるべきか」は常に注意が必要になります

いかがでしたか?この講座を通じて、人事制度についての理解が深まれば嬉しいです。

これから7つの動画に分けて、人事制度について詳しく説明していきます。全体像を理解し、どのように役立つのかを具体的にお伝えしていきますので、ぜひご覧ください。それでは、次回の動画でお会いしましょう!

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