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#7-3 企業が輝く人材代謝のマネジメント術

今回は「健全な人材の代謝」について解説していきます!

退職を促進することは、企業にとってネガティブな印象を持たれやすいですが、人材の出入りが健全で理想的な退職率をキープできれば、人員は総入れ替えになっても、組織全体のプロポーションを変えずに保つことことができます。

そこで企業の人材の退職経験をより前向きに、円滑にするための「オフボーディング設計」について詳しくご紹介していこうと思います。

健全な会社とは?

そもそも健全な会社とは、社員が入社しやすく、また自然に退社できる環境を整えている会社のことです。

これには、おもに大きく2つの観点があります。

  1. 退職体験を円滑にする」
    退職のプロセスをスムーズに、前向きにすることです。これは「オフボーディング」と呼ばれます。
  2. 入退社の流れを健全に保つ
    入社と退社のバランスを保ち、組織の新陳代謝を促進することです。

では、まずオフボーディングについて詳しく見ていきましょう。

オフボーディングってなに?

オフボーディングとは、退職時の手続きやサポートのことです。

これらをスムーズに、前向きに行うことが必要ですが、そのために以下の3点の重要ポイントを押さえていきましょう。

1. アルムナイ活用

アルムナイとは、退職した後も会社と関わりを持つ人のことです。

退職者が再雇用されたり、業務委託で関わり続けることが増えています。
実際、再雇用している企業は全体の約55.5%、アルムナイネットワークを構築している会社は約31%もあります。

もし、退職時に嫌な経験をしてしまうと、再雇用や業務委託での関わりは期待できません。だからこそ、退職時の体験を前向きにすることが大事になります。

2. 採用ブランディング

転職口コミサイトを見ている人は全体の77%もいます。
退職者が口コミを書くことが多いので、退職時の体験がその内容に大きく影響します。

ポジティブな体験をしてもらうことで、企業の評判も良くなり、採用ブランディングにもプラスになります。

3. 突然の退職を防ぐ

退職がネガティブなものであれば、社員は言い出しにくく、突然の退職になりがちです。
前向きな退職体験があれば、事前に相談しやすくなり、企業もスムーズに対応できるようになります。

オフボーディングでの避けたい対応

退職を告げられた時にやってしまいがちなネガティブな対応もあります。

  • 無理に引き止める: 「辞めないでくれ!」と感情的に引き止める
  • 引き伸ばす: 退職時期をズルズルと延ばす
  • 退職理由の否定: 「お前が辞めてうまくいくわけない」などと言う
  • 評価を下げる: 退職を告げた瞬間から評価を下げる

こういった対応は、オフボーディングを台無しにし、アルムナイ活用や採用ブランディングにも悪影響を及ぼします。

オフボーディングの施策

  1. 管理職の研修: 退職対応のコミュニケーション研修を実施
  2. カムバック制度: 退職後も戻ってこれる仕組みを作る
  3. 社内外への発信: 退職に対する前向きなメッセージをトップから発信する

このような施策を立て、退職に対するイメージを良くしていくことで、人材の良い代謝を促すことができます。

NTTの島田社長が「GAFA予備校」と呼ばれてもいい、帰ってきてくれればいいと発信しているように、トップのメッセージは非常に効果的です。

健全な人材の代謝とは?

最後に、健全な人材の代謝について具体的に説明していきます。

入社と退社のバランスを保ち、組織を常に新鮮に保つことで、健全な代謝の状態を作れます。

このようにして、理想的な退職率をキープできれば、人員は総入れ替えになっても、全体のプロポーションを変えずに保つことことができます。

しかし、人材の代謝が悪く(歴が長い人が増える、余剰な役割ができたり新しいポストが無い、有望な若手が辞める等)、予定より退職者が少なかった場合、組織のプロポーションが変化し、痛みを伴うリストラが必要になることがあります。

代謝施策の例

求心力施策

社内の引力を高めるための施策です。

  • 例:
  • キャリア研修、社員のエンゲージメント向上施策
  • 組織の一体感や愛社精神を高揚させるイベントや評価・認知活動
  • 社内業務に役立つ能力開発投資
  • 仕事や職場の適用のための研修
  • 残留インセンティブの高い退職金
  • 報酬アップ など

遠心力施策

社外への選択肢を考えさせる施策です。

  • 例:
  • 社外を含めた選択肢を検討させるキャリア研修
  • ポータブルスキル開発への投資
  • セカンドキャリア支援の退職金
  • 役職定年制度 など

キャリア研修を行うと退職率が上がると思われがちですが、実際はキャリア自律を高めることで、社員のエンゲージメントや退職率に良い影響を与えます。

今回のテーマ、「健全な人材の代謝」について解説しました。

オフボーディングの重要性とその施策、そして健全な代謝を促進するための方法についてお伝えしました。
これらのポイントを押さえて、社員が良い印象をもって退職できる環境を整えていきましょう。

次回もお楽しみに!

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