
今回の記事から4回に分けて、社員の配置に関する基礎講座を解説していきます!
この記事では、「配置の重要性」と「人事異動の基本と施策」をメインテーマとしてご紹介していきます。
まずは、人材の配置の全体像を一緒に見ていきましょう!
人材配置の重要性
まず、皆さんに問いかけたいのですが、会社で起こる人事課題の原因って何だと思いますか?
人事にはいろんな役割があり、それぞれの役割によって課題の原因の捉え方も異なります。
例えば、採用担当者なら、「この人の採用が間違っていたのかな?」と考えたり、人材開発担当者なら、「どうやったらこの人たちにもっと効果的な学びを提供できるだろう?」と思うかもしれません。

では、配置担当者はどうでしょう?
「この人がどこで働けばうまくいくんだろう?」と考えるのが配置担当の役割です。
社員のパフォーマンスは、誰と一緒に働くか、どんな仕事をするかで大きく変わることがあります。
だからこそ、配置はとても大事なんです。
それでは次に、「人事異動」の基本ステップについて解説していきます。
人事異動の基本の5ステップと施策
まず、「人事異動」って何?というところから始めましょう。
これは、例えば転勤、転籍、昇進などを就業規則に沿って指示する仕組みのことです。
簡単に言うと、会社が社員に「こっちの仕事をやってみて」とお願いすることですね。
では、実際にどのようにして運用されるのか、大きく5つのステップに分けて見ていきましょう。

ステップ1:現状把握
まずは現状把握です。
これは、社員と職場をどう組み合わせるかを考えるために、各部署や社員からしっかりと話を聞くことです。
部署のニーズや社員の希望を確認します。
ステップ2:人材要件の整理
次に、人材要件を整理します。
各部署で「こんな人が欲しい!」という具体的な要望を明確にすることで、適切な人を選びやすくします。
ステップ3:候補者の選定
続いて候補者を選定します。
人材要件と社員のキャリア希望をマッチングさせて、最適な候補者を選びます。
そして、正式に通知する前に「内示」という非公式な通知を行います。
ステップ4:内示
内示は非常に重要なプロセスです。
異動を受ける社員が納得しやすいように、しっかりと説明し、納得感を醸成することが大切です。
ステップ5:辞令の交付
最後に辞令の発行です。
これは公式に異動を発表する文書です。
ここまでが大まかな流れです。
企業視点と個人視点、短期と長期で考えると、いろいろな価値やメリットが見えてくると思います。
例えば、企業視点で考えると、人手不足を解消したり、生産性を向上させたりすることができます。
また、個人視点では新しいキャリアのチャンスを広げることができます。
しかし、人員不足や過剰の原因になったり、社員のモチベーションが下がったりという、デメリットもあります。


それでは、異動が成功するためのポイントをいくつか見ていきましょう。
異動の成功ポイント
①納得感を大切にする
異動を命じる際には、社員が納得するようにしっかりと説明することが大切です。
メリットやデメリットを誠実に伝え、相手の悩みに耳を傾けるようにしましょう。

②受け入れ環境の整備
異動後の受け入れ環境を整えることも重要です。
新しい職場に早く慣れるよう、周囲のサポートを促しましょう。

ポイント3:マッチングの質を科学する
異動のマッチングを理論的に考えることも大切です。
例えば、性格診断や適性テストを活用して、最適な組み合わせを見つけることができます。

その他の異動の施策〜社内公募制とは〜
人事異動以外にも、社内公募制や自己申告制などの異動施策があります。
以下の図のように、それぞれの制度には特徴があるため、どの制度が自社に合っているのか判断して取り入れると有効的です。

これらの中でも特に、社内公募制について詳しく見ていきたいと思います。
社内公募制では、人が足りない部署が社内で募集をかけ、社員が希望する部署に異動することができます。
これは、社員の自主性を尊重し、より良いマッチングを実現するための仕組みです。

例えば、大企業では約55%がこの制度を導入しており、特に大企業では非常に一般的です。
この制度では、異動の決定権は公募部署にあり、現職の上司に拒否権はありません。

また、社内公募制は、いわば「ハードルの低い転職」と言えます。
利用者にとっては、キャリアの選択肢が増え、会社を辞める前に選択肢が1つできるメリットがあります。
職場側は、来る人の納得度が通常の異動より上がる・魅力的な職場に人が増え、求心力のない職場から人が減る・管理職の緊張感が増すなどの効果があります。
よくある運用課題とは?
①公募数不足
社員にとって「公募数=制度の魅力」です。
公募数が十分担保できるよう、社内PRや運用体制づくりが必要になります。
②欠員対策
欠員はどうしてもでてしまいます。
致命的な問題にならないよう、臨時の人事異動・異動タイミングの微調整などが必要です。
③利用しやすい雰囲気づくり
不人気部署の管理職にとってはネガティブな制度で、「使うなよ」といった空気感を出す可能性もあります。
これらの課題を防ぎながら、ぜひ社内公募制も活用してみてくださいね!
以上が、人事異動の基本と施策についての概要でした。ぜひ、異動について自分や周りの人たちの視点から考えてみてくださいね。それでは、次回もお楽しみに!